2018年01月18日

【映画】座頭市


1989年日本/監督:勝新太郎/出演:勝新太郎、緒形拳、樋口可南子、陣内孝則、片岡鶴太郎、奥村雄大、内田裕也/116分

弱きを助け裏街道を往く市の強さ、優しさ、格好良さに惚れ惚れする為の作品。
都合26編を数えるシリーズにおいて特に人気を集め、勝新太郎さんが演じられた最後の座頭市として(TBH信者には「SHOCK-SHINEの乱」冒頭へ引用された声ネタの大元としても)認知されるこの1989年度版。親父の影響で小学生時分にその存在を聞かされながら、初作「座頭市物語」が封切られた昭和37年には影も形も無かった自分にとっては最も身近な座頭市であり、公開当時の空気感を逆に新鮮味と取れる初期~中期の諸作に比べ、より素直な受け入れ方ができたことから格別な愛着があったりします。

ただ、勝さん自身がメガホンを握り、製作・脚本(共同)まで手掛けて注力した結果、氏の美学という強烈で大きすぎるエゴの支配下に置かれたが為に撮影は難航、ワンマン体制に起因するトラブルばかりが大きく取り沙汰され、紆余曲折を経てようやく封切りに至った完成版も、やや歪な仕上がりとなりました。
ぶっちゃけ、場面毎の繋がりや時間経過を掴めない箇所が多く、全体の筋立てが把握し辛い為、決して“上手い”映画とはいえないでしょう。
しかしネガティブな風評もなんのその、公開後はヒットを飛ばし、今もファンの記憶に刻み込まれているのは、流れをうっちゃってでも拘り抜いたシーン個々のキマり具合がハンパじゃないが故。
書き出しの通り、泥臭くも凄まじい殺陣と共に渡世人の哀愁とダンディズムがこれでもかと詰め込まれておりますので、そういった色がお好みの方に触れていただきたいrawなチャンバラ。
posted by ムラカミハジメ at 03:41| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする